中国鉄鋼大手の鞍山鋼鉄集団公司が明らかにしたところによると、同公司と米Steel Development Company (SDCO)社は北京で15日、米国に年間生産量30万トンのねじ節鉄筋工場を共同出資で建設する合意に調印した。中国の鉄鋼企業が米国で鉄鋼生産プロジェクトの投資・建設に参加するのはこれが初めてとなる。「新華網」が15日に伝えた。
同工場は、米国南東部にあるミシシッピ州エーモリーに建設される計画で、投資総額は1億6800万ドル。鞍山集団の持株率は14%。工場建設に必要な環境保護などの許可証はすでに取得済みで、前期建設作業はすでに終わっているという。
鞍山集団の張暁剛総経理は調印式典において、「米国における工場建設への出資は、鞍鋼の国際化加速に向けた重要な一歩となる。このプロジェクトは、米国の経済刺激計画の1つである、『インフラ建設に関する鋼材ニーズは国内で満たす』という政策的要求を十分に利用している。また、米国国内における線材・棒材の生産能力不足から生まれた市場の空白を埋め、市場を開拓すると同時に、鉄鋼工場を米国に進出させることにつながった。今後は、人員派遣を通じて合弁工場の経営と管理にも参加し、鞍鋼のグローバルな経営能力向上に向け、人材を育成していきたい」と述べた。
SDCOのCEO、ジョン・コレンティ氏は、「大手鉄鋼企業である鞍鋼集団の参加は、プロジェクトのスムーズな推進にとって重要な意義を持つ。工場の建設は、米国に1000人の雇用創出を、政府には税収をもたらし、現地の経済発展に役立つ。順調に行けば、新工場は2012年第1四半期には操業が始まる計画だ」と述べた。(編集SN)
「人民網日本語版」2010年9月16日