「スマートグリッドの建設は、向こう5-10年の中国の経済成長を大きくけん引する。投資のけん引効果により、GDPは毎年最低でも1%上昇する」と、中国社会科学院エネルギー専門家の武建東氏は『財経国家週刊』の取材に対し述べた。
国家電網の発展計画によると、2011年から2015年はスマートグリッド計画の「全面的な建設段階」で、投資額は2兆元弱となる。
「スマートグリッドから今後最も利益を得るのは新エネルギー発電だろう。特に電力網の併合で制約を受けた風力発電や太陽光発電は、大きな発展余地を得る」と、国家電力監督管理委員会の王野平副主席は話す。
国家エネルギー局によると、近く公布される『新エネルギー産業戦略計画』では、2020年の風力発電の発電目標を1億キロワット、太陽エネルギーの発電目標を2000万キロワットに大幅に調整する。中投顧問エネルギー業首席研究員の姜謙氏は、計画に基づくと、風力発電業の投資額だけで1兆元を超えると見ている。
そのほか、電気自動車もスマートグリッドから多くの利益を得ることが予想される。『新エネルギー自動車産業発展計画(草案)』によると、中央政府は向こう10年で2段階に分け、1000億元を集中投資し、新エネルギー自動車の産業化と市場規模の世界一を目指す。