中国人が家を買うのに熱心なのは現実に迫られているからだといえる。もしも不動産がほかの商品と同じように値上がりしたり値下がりしたりすれば、これほど多くの人が家を買わないとみられる。現在、中国のほとんどの家庭は一人っ子で、子どもが結婚して家が必要であれば、それぞれの実家からサポートを得られる。こうして子どもたちは親のすねをかじることになる。すねかじりは中国にも日本にもあるが、かじりかたが異なる。ある報道によると、2009年11月末現在、日本の失業者数は331万人、失業率は5.2%で、1980年代後半生まれの平均失業率は6%を超えていた。そこで日本には少なくない「パラサイト」が出現した。日本の若者は仕事をしていても収入が多くなければ、両親と同居できるし、結婚しても同居することもあり、両親は小遣いまで出してくれる。
このようにみてくると、中日両国の若者の住宅購入に対する考え方は異なるが、両親との関係が密であることは同じだ。西側諸国で子どもが18歳になれば完全に独立する、というのとは違う。中国でも日本でも、子どもが困った時に、両親はなんのためらいもなく救いの手をさしのべる。中国の両親は子どもが家を買うのに資金援助し、日本の両親は子どものとの同居を歓迎し、時には小遣いをやる、という違いだけだ。
「人民網日本語版」2010年10月11日