香港特区政府・金融管理局前総裁、中国金融学会執行副会長の仁志剛氏
香港特区政府・金融管理局前総裁、中国金融学会執行副会長の仁志剛氏は9日、中国は人民元切り上げに関して立場を堅持すべきだとし、人民元の速すぎる切り上げは却って破壊性を持つことになると強調した。
仁志剛氏はこの日、香港のテレビ局のインタビューに応じ、各国の人民元切り上げ要求について以下のように述べた。
「人民元切り上げだけに頼って中国の貿易黒字を解決することはできない。中国が人民元の小幅切り上げを通してインフレを解決できれば、それは合理的なやり方である。多くの国が中国に人民元切り上げを早急に行うよう要求するのは、政治的要因によるものだ」
また仁志剛氏は、近く実施される米国の中間選挙や来月のG20会合など、人民元切り上げを要求する声が高まることを懸念しており、中国は立場を堅持し、マクロ経済を適切に運営すべきだと強調した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年10月12日