中国商務部が15日発表した最新統計によると、2010年1-9月の外資利用額(実行ベース)は743億4千万ドルとなり、前年同期と比べ16.6%増加した。この数字は2008年同期の743億7400万ドルとほぼ横ばいで、中国の外資吸収がほぼ金融危機以前の水準まで回復したことを示している。中国国営・中国新聞社のウェブサイト「中国新聞網」が伝えた。
今年1-9月、中国の非金融分野で新たに設立された外資系企業は前年同期比17.5%増の1万9209社。9月単月の全国外資利用額は前年同期比6.14%増の83億8400万ドルで、2009年8月から14カ月連続の増加となった。
1-9月、中国の外資産業構造は最適化が一層進み、製造業の外資利用額は1.6%の増加となった。一方、サービス業の伸びは32.1%に達しており、全体の伸び率を15.5ポイント上回っている。製造業の外資吸収率は47.6%で、前年同期より7ポイントの低下となった。サービス業の外資吸収率は45%に達しており、5.3ポイントの上昇。うち環境サービスは318%増、金融サービスは159%増、社会サービスが122%増。
同時期、中国大陸部内の投資家は世界118カ国・地域の企業計2426社に直接投資を行った。非金融系の海外直接投資は前年同期比10.4%増の計362億7千ドルに達しており、主にはビジネスサービス業、採鉱業、製造業、卸売業・小売業に集中している。また先進経済国に対する投資が急速に成長しており、米国に対する直接投資額は8億2800万ドル(同5.3倍)、EUは17億4500万ドル(5.2倍)、日本が1億5千万ドル(1.4倍)となっている。
「人民網日本語版」2010年10月18日