米紙「ウォールストリート・ジャーナル」の26日の報道によると、国際通貨基金(IMF)が発表したレポートでは、サハラ砂漠以南のアフリカ諸国の今年と来年の経済成長のスピードは、中国やその他のアジア、ラテンアメリカなど高成長の国との貿易拡大によって、予想を超えるだろうとしている。
IMFが25日に発表したこのレポートでは、サハラ砂漠以南のアフリカ諸国47カ国の今年の経済成長率は5%に達する見込みで、3月に予測された4.5%を超え、来年の経済成長率は5.5%と推測している。
アフリカの急速な経済成長を投資家が注目しているのは、欧米各国が世界金融危機であがいている時期に、中国やインドに次いで勢いを増している市場だと考えているためだ。この地域の経済規模は、中国やインドに比べるとまだほんのわずかだが、消費能力は絶えず高まっている。
アフリカの最大の貿易パートナーは今のところ欧州連合(EU)だ。しかし中国や米国からの投資も相当な規模に及んでいるという。
IMFアフリカ部門の関係者は「アフリカの国々に対して中国が借款しているということだけを批判せず、なぜ中国がアフリカに興味を持っているのかを考えたほうがいい。中国は鉱物や石油のためでなく、アフリカの急速な成長も見定めている」と話す。
経済危機でサハラ砂漠以南のアフリカ諸国の被害が比較的少なかったのは、銀行のグローバル市場への開放レベルがそんなには広くなかったためだ。そしてIMFは、この地域の各国政府は、穏健な財政政策を講じたことから危機による影響は少なかったとしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年10月26日