第18回APEC首脳会議、8つの焦点

第18回APEC首脳会議、8つの焦点。 7日横浜で開幕した2010年APEC首脳会議が大詰めを迎えている。13日と14日の首脳会議を前に今回の焦点となる8事項が明らかにされた…

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発信時間: 2010-11-14 10:48:40 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 7日横浜で開幕した2010年APEC首脳会議が大詰めを迎えている。13日と14日の首脳会議を前に今回の焦点となる8事項が明らかにされた。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。

 焦点1:地域の経済情勢の評価

 世界経済の回復の見通しはまだ不確定な要素に満ちている。アジア太平洋地域は世界経済の回復を後押ししているものの、先進国と発展途上国の経済の回復速度は一様ではなく、両極化がみられる。

 APECメンバーは、アジア太平洋地域の経済は今後、▽為替相場および国際資本の流動性増大▽雇用確保▽政府財政の充実化▽景気回復と財政・金融の出口戦略とのバランスをいかにとるか---といった4つの課題に直面するとの認識を示している。

 焦点2:ボゴール目標の達成評価

 1994年にインドネシアで開催されたAPEC首脳会議で、アジア太平洋地域の貿易と投資の自由化を目指す「ボゴール目標」を採択した。これは先進国は2010年までに、また発展途上国は2020年までに貿易と投資の自由化を達成するというもの。

 焦点3:地域の経済統合の推進

 APECは設立から21年間、地域の経済統合の推進に尽力してきた。その長期的な目標は、経済総量が世界全体の約53%を占める超巨大な自由貿易圏、アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)を構築することだ。

 今年のAPEC首脳会議では、FTAAPという大きな目標をいかに実現するか、メンバーおよびアジア太平洋地域のCEOが議論する。

 焦点4:新たな成長戦略の実施

 世界金融危機はアジア太平洋地域にとって成長戦略を見直すきっかけとなった。シンガポールで開催された2009年のAPEC首脳会議ですでに、「アジア太平洋地域の経済は回復し始めているが、過去の成長パターンに戻ってはならない。さもなければ将来同じことが繰り返される」と多くの出席者が指摘した。

 焦点5:業界発展イニシアティブの実現

 今年のAPEC首脳会議は、エネルギーの安全、ジェンダー問題、人的資源の開発、観光業の発展、中小企業支援、海洋環境の保護、資源管理、情報通信技術の発展など関連業界の発展に関するイニシアティブについて議論する。

 なかでもジェンダー問題および人的資源の開発は、APECの新たな成長戦略の中で包括的な成長の実現と直接関係する。一方、中小企業は革新と雇用の重要な源泉として、注目が集まっている。

 焦点6:経済・技術の協力強化

 APECを絶えず前進する「大型車」に例えるなら、地域の経済統合および経済・技術協力という2つの「タイヤ」が必要となる。

 APECメンバーの発展水準はそれぞれ異なる。各国・地域間の経済・技術の協力強化の推進は先進技術と成長理念の享有を後押しするほか、地域の経済統合の加速、新たな成長戦略の実施および人類の安全保障に重要な意義をもつ。

 焦点7:アジア太平洋地域の政治、経済、学術の交流強化

 APECは設立以来、首脳会議や閣僚級会議のほか、ビジネス諮問委員会との対話、中小企業サミット、CEOサミットなど経済界・学術界の関係者を交えたフォーラムや対話のメカニズムを徐々に増やしてきた。

 経済界・学術界から多くの精鋭の参加によって、アジア太平洋地域の発展に関わる様々な見解がAPECでぶつかり合うようになった。首脳会議で共通の認識となった議論も多くある。こうした独特の「政治、経済、学術」の交流メカニズムはアジア太平洋地域の経済成長と繁栄に重要な役割を果たしている。

 焦点8:APEC事務機能の強化

 APECは1993年にシンガポールに本部を置く事務局を設置、2008年にAPEC政策支援部門が活動を開始し、地域の経済統合などについて多くの重要な意見を提出した。また、メンバーの経済データをまとめたポータルサイトを立ち上げた。

 今年のAPECでは、APECの事務機能をいかに強化するかを話し合う。(編集KA)

 「人民網日本語版」2010年11月13日

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