この1年で中国の贅沢品販売額は30%伸び、世界首位の座をキープした。中国の贅沢品消費者は5年以内に現在の4千万人から1億6千万人に増えると米ゴールドマン・サックスは予測する。
英国のシャネルショップで働いた経験を持つ王小恵さんによると、中国大陸部の金持ちは店に入ると、今季の最新作はどれか、どのカラーが自分に合っているかは気にもとめず、真っ先にどれが一番高いかを訊いてくるという。
そういった客のほとんどは国内の知人や友人に自慢したいのだろうと王さんは言い、ヨーロッパ人にはこうした中国人の行動が理解できないという。「中国人は贅沢品のもつ文化的要素にはあまり興味を示さない。これは贅沢品に対する誤った認識だ」と指摘する。
世界経済の回復の見通しは立たず、インフレへの懸念が広がるなか、中国の贅沢品市場は一向に落ち込みがみられない。西側の市場低迷にともない、多くのブランドやグローバル企業が中国に目を向けはじめている。昨年の中国の贅沢品消費は前年比10%増の1566億元に上った。高級消費品の数が増え、中国人の生活の質や消費概念は日増しに向上し、総合国力の増強を示すバロメーターになっている一方、海外ブランドが中国の消費品市場を席巻し、国内の消費品の生存環境を苛酷にしている。
「人民網日本語版」2010年11月24日