写真は新華網より。 |
北京市・天津市・河北省の一体化に向けた「首都圏」構想に関する具体案がこのほど、北京市と河北省から相次いで発表され、人々の関心を集めている。これにより、首都圏構想が計画・実施段階へと駒を進めた。中国共産党の機関紙、人民日報(海外版)が伝えた。
▽首都圏化で“北京メガロポリス”を
北京市政府研究室の史利国副主任は首都圏発展ハイレベルフォーラムで、北京市が現在策定中の第12次五カ年計画(2011-2015年)について触れ、北京の市内鉄道が河北省に向けて1100キロ延長される見通しで、首都圏経済の構築が同計画の大きなウェイトを占める、との見方を示した。
首都圏は、環首都経済圏とも呼ばれ、北京を取り囲む張家口市、承徳市、廊坊市、保定市の4つの地級市およびタク州市(タクはさんずいに豚のつくり)、ライ水県(ライはさんずいに來)など13の県・市からなる。これらの都市群は帯状につながり、総延長は999.5キロ、面積は2万7060平方キロにおよぶ。北京市と河北省は向こう3-5年間で実現にこぎ着けたい考えだ。
河北省は経済圏内にある地級都市の周辺10キロ、県人民政府所在地の周辺5キロで、大規模な立ち退き・再建を実施し、農村戸籍を都市戸籍に移転することにより、全ての農業人口を都市社会に組み込む計画。この範囲以外の農村でも計画の見直しを行い、地域再編や生活環境の都市化を図るとしている。
河北省の趙勇・常務副省長は、環首都経済圏に向けた第一歩として、河北省の市外局番を北京市と同じ「010」に変更することを明らかにした。さらに向こう1-2年で、高速鉄道、ライトレール、地下鉄、高速道路などの交通施設を立体的に建設することにより、名実伴に30分経済圏をつくりあげるという。趙氏は、向こう2-3年で北京市と河北省は一体化の時代に入る、との見方を示した。
「人民網日本語版」2010年11月25日