中国財政部は14日、国務院関税税則委員会の審議と国務院の承認を経て、中国の輸出入関税の税目・税率を2011年1月1日から一部調整し、レアアースの輸出を規範化するため、来年からレアアースの輸出関税を引き上げると発表した。
しかし、財政部は調整を行う製品と調整幅については明らかにしていない。中国の大手レアアース貿易会社の内部関係者は14日、『第一財経日報』に対し、ジスプロシウム鉄合金の輸出関税は現在の20%から25%に、金属ネオジムは15%から25%に、ネオジム鉄ボロンは0%から20%に引き上げられる見通しであることを明かした。
日本企業は中国政府が来年からレアアースの輸出関税を引き上げることを早くから感じ取っており、ジスプロシウムを先月から大幅に買い付けている。
金属関連サイトのアジア金属網のあるアナリストは、日本企業は今年最後のチャンスを利用し、できるだけ多くの地域からジスプロシウム鉄合金(80%min)を輸入し、買いだめたいと考えていると話す。日本の大量買い付けを受け、11月のレアアース輸出価格は大幅に上昇し、11月末現在で中国レアアース企業の約90%が輸出割当量をすべて使用した。
同アナリストは、中国の一部レアアース製品輸出関税の引き上げは、川下企業に大きな影響はないとしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年12月15日