中・低所得者の税負担が軽減される個人所得税改革が早ければ来年、発表される見通しだ。 「法制晩報」が伝えた。
今回の個人所得税改革は、徴税最低額の引き上げではなく、税率引き下げが骨子となり、かなりの減税が実現すると見られる。同方案は、時期を見計らい、2011年中に発表される見込み。
現行の個人所得税率は、所得に応じ9段階の累進税率が適用されている。来年の税制改革では、「段階の減少、段階差の調整」が実施される。新しい税制では、段階が6-7段階となり、段階ごとの差が大きくなると見られる。
たとえば、現行税率を見ると、1-4級の段階別税率は以下の通り。
1級:課税所得額5百元まで=5%
2級:同5百元以上2千元まで=10%
3級:同2千元以上5千元まで=15%
4級:同5千元以上2万元まで=20%
改革後は、1級が2千元までに税率5%が、2級は2千元以上2万元までに税率10%が適用される予定で、税負担は約半分に軽減される。「ほとんどの中・低所得者がこの1級と2級に入る」とある地方税務官は話している。
中国社会科学院財貿所財政研究室の楊志勇主任によると、今回の改革で、個人所得税率は全体的に下がる見通しという。現行の最高税率9級も引き下げられることは確実で、これが個人所得税改革の方向性となる。楊主任はしかし、「個人所得税率がどのくらい引き下げられるのか、何段階になるのかなど具体的な内容については、今のところ明かされていない」と語る。(編集KM)
「人民網日本語版」2010年12月14日