「泛亜鉄道」の経由国であるシンガポールとマレーシアは、先進鉄道システムで繋がっている。メコン川流域諸国の鉄道システムが統合され、シンガポール-マレーシア縦断鉄道とつながることで、完全な「泛亜鉄道」は時が来れば完成することは、予想に難くない。これによって、中国とアセアンを結ぶ一体化した交通運輸システムが実現する。
インドシナ半島を縦断する中南半島を「泛亜鉄道」は、完成すると重要な国際鉄道となり、東南アジア諸国の物資交流強化、メコン川流域の開発加速、中国西南部各省市と東南アジアとの連携強化に有利に作用することは言うまでもない。そしてアジアの「ゴールデン・ネットワーク」となり、中国南西部とアセアンという2大市場のドッキングが実現する。
「泛亜鉄道」の重要性は誰もが認めることだが、10年後の鉄道建設をめぐる協力と実質的な実施状況については、現時点では目途が立っていない。今回の「メコン川鉄道網」プロジェクト計画が議事日程に上げられたことで、「泛亜鉄道」建設にも一筋の光がもたらされた。
アセアン諸国は、今回の計画に極めて前向きな態度を見せており、アセアン高速鉄道など大型インフラプロジェクトの推進は、当該地域の経済発展にとって重要な転換点かつ急成長のための重要ポイントとなると認識している。