「A株全流通」
大型銘柄の中国石油のA株1575億2200万株が11月18日に売買解禁となり、流通した。この日の前場引け値12.28元で計算すると、中国石油の流通解禁株の時価総額は1兆9000億元に達した。流通後の同銘柄の売却制限株は4億株で全国社会保障基金理事会が保有し、中国石油は全流通をほぼ実現したことになる。中国石油はA株市場で時価総額が最も大きい銘柄で、上海株式市場の時価総額の10分の1を占め、2位につける工商銀行と2倍の差があるため、これには非常に重大な歴史的意義がある。中国石油の全流通の実現後、上海市場の流通株の比率は大幅に上昇し70%に達した。
あるアナリストは、2010年末までにA株市場の流通株の時価総額は全体の90%に迫り、大陸市場は全流通の時代に入ると予測する。全流通株市場には非全流通株市場と異なる特徴が現れる見通し。まず、株式の流通範囲が拡大し、市場の供給構造に変化が生じ、売却制限株を保有する株主は長期にわたって資金の重要な供給者になる。2つ目に、全流通を背景に、個別銘柄の間で差が広がり、優良企業は投資家の間で人気が高いが、弱小企業はすぐに淘汰される。3つ目に、全流通によりA株市場は世界の成熟市場とつながり、評価レベルなども世界と並ぶようになる。最後に、株式が分散し、大株主の上場会社への統制力が弱まり、上場会社の独立性が高まり、上場会社の管理構造が改善される。