過去数年間にわたり、中国は国内消費の牽引でめざましい成果を上げたが、中国国民が毎年海外で消費する金額や件数の実態はあまり知られていない。商務部の陳徳銘部長はこのほど開催された全国商務業務会で、中国人の海外消費も潜在的消費を発掘する重要な方面であり、このような失われたビジネスをどのように「奪回」するかが問題だと述べた。中広網が伝えた。
先進国を旅行する多くの中国人観光客にとって、最も買いたい商品はルイ・ヴィトン、グッチ、エルメスなどの高級ブランド製品だ。中国人が消費を目的として海外旅行に行くことは、すでに周知の事実となっている。陳部長が中国人の米国での消費状況を算出してみたところ、びっくりするような数字になったという。
陳部長によると、国家観光局のデータからわかるように、今年米国を旅行した中国人観光客は100万人に上り、税金が還付される製品の一人当たり平均購入額は7千ドルを超えて、総額70億ドルに達した。これは米国一国の数字であり、英国、フランス、日本などの先進国を合わせれば、商品購入額は驚異的な数字になる。それでけでなく、海外ショッピングをする大きな消費群は商務部にとっても無視できない存在となっている。
だが中国の消費者は海外で積極的に消費する一方、商品を「買いあさる」としてしばしば購入制限を受けてもいる。
陳部長は日本の粉ミルク売り場で「お一人様2袋まで」と書かれた注意書きを見たという。日本製粉ミルクの供給源が逼迫気味なのかと思ったが、よくよく聞いてみると、中国人観光客が大量に購入するので、自国民の通常の生活ニーズを保証するため、店側はやむなくこうした措置を取ったのだという。