ジニ係数が高すぎることへの人々の不安を和らげるため、学者・レイ以寧教授はかつて、有名な「加重平均論」を提起した。これは、中国の面積は大きく、人口は多く、特徴がはっきりしているため、中国のジニ係数は都市と農村を別々に計算し、さらに加重平均値を出すべきだというものだ。このようにして計算されたデータはノルウェー、スウェーデンなどの北欧国家と接近しており、ずいぶん見栄えの良いものとなっている。このようなばかげた方法は、テストに不合格だった学生が、問題の種類ごとに分類・分析し、加重平均して自分の成績は85点だと親に報告するのと同じことだ。
ジニ係数が幅広く受け入れられている理由は、それが世界的に通用する計算規則であり、関連機関が全ての国に対して同じ計算方法を使っているからだ。もちろん、我々はこのテストが学生の真のレベルを反映するものかどうかを疑うことはできる。しかし、連続的にテストを行えば、往々にして学生の大まかなレベルを推算することができるものだ。
中国のジニ係数は1994年に0.4の警戒水準を上回った後、1998年には0.456、1999年には0.457となり、2001年には0.459に達した。増加スピードはそれほど速くないものの、心配なのはプラス成長がいつまでも続いているということだ。これでは我々が警戒・重視しないわけにはいかない。