この数字をみると、頭の中にいつも1枚の写真が浮かんでくる。1978年10月、改革開放の初期に、トウ小平氏は(日本を訪問して)新幹線を体験した。トウ氏は当時、随行の記者に「新幹線は速い。われわれに走れと促しているかようだ。われわれは今、このような乗り物に乗るのにふさわしくなりつつある」と語った。日本訪問中、トウ氏は日本の資金や技術を利用するべきだと語り、これが中国の改革開放や海外資本導入の幕開けとなった。トウ氏はわれわれに対外開放を一層堅持し、、学習の姿勢を堅持し、隣国から学び、管理水準や社会の統治水準が高い国から学ばなければならないことを提示した。これこそわれわれのあるべき姿だ。実際、われわれの一人当たり平均の経済レベルは低い。GDPは一つの側面を反映するものに過ぎず、国民の生活の質の向上の年々の発展ぶりに、より多く目を向ける必要がある。これこそがわれわれが実際に獲得した成果なのだ。
第二に、われわれは中国の経済発展が今の段階で多くのアンバランス、不調和、持続不可能性といった問題に直面していること、資源環境の圧力に直面していること、また大企業の有名ブランドを欠いていることに注意しなくてはならない。われわれは大量の製品を輸出しているが、一部の製品は低品質の問題を抱えている。われわれは「中国の道」の優位点を一層堅持し、社会の統治を一層改善し、資源環境の制約を改善して、今後さらに多くの責任を負うとともに、より多くの国際的責任を負える環境をつくらなくてはならない。過去の一時期、中国は国際的責任を負うことについてさまざまな努力をしてきた。われわれの国情にふさわしい努力だ。これには発展の遅れた国に対する相当な額の債務減免や、多くの優遇関税待遇、ゼロ関税待遇の適用が含まれる。中国が国際経済の中で役割を発揮するようになるのに伴い、改革開放の初期には3%に過ぎなかった世界の経済成長への貢献度が、2009年や2010年には50%を超えた。こうしたことはすべて中国が国際的な責任を負っていることの現れだ。
「人民網日本語版」2011年2月20日