サブプライム危機の再来?
韓国の流動性不足はアメリカのような「サブプライムローン危機」の再来だといえる。住宅ローンの貸付を過度に行っていた三和貯蓄銀行に対し、先日、韓国金融監督委員会(FSC)が営業命令を出すと、他の銀行にも波及。徐々に預金を引き出す人が増え始めた。最終的に、FSCが流動性不足を理由として、釜山貯蓄銀行とその系列の大田貯蓄銀行に半年の営業停止命令を下したことで、事態は収拾がつかなくなってしまった。
韓国の金融監督部門はすでに営業を停止した貯蓄銀行の調査に乗り出している。しかし、投資家の間では「他の銀行への不信感を招かないか」「全国規模で預金の引き出しが殺到しないか」という懸念が広まっている。銀行の「現金不足」以外に、銀行の抱える負債も問題となっている。韓国の『聯合ニュース』によれば、2010年末までに、大田聯合貯蓄銀行の負債額は銀行資産の323億ウォン(約2900万米ドル)を越えたという。FSCによると、銀行が二重の危機に陥った場合、まず銀行は自主再建を行い、自主再建がうまくいかない場合は、政府所属の備蓄保険会社に引き取られ、最終的に第三者に売られるという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年2月22日