国家統計局が先月28日に発表した「2010年国民経済・社会発展統計公報」によると、2010年の国内総生産は39兆7983億元に上り、前年比10.3%増加した。「国際金融報」が伝えた。
同局の謝鴻光副局長によると、昨年の中国経済は急成長を達成したが、物価上昇と構造の問題がマクロ経済の安定的な運営にとって大きな課題となった。温家宝総理は今週開催される両会(全国人民代表大会と全国政治協商会議)での政府活動報告の中で、この2つの問題に多くの紙数を割くものとみられる。産業構造の調整と経済成長モデルの転換が、第12次五カ年計画(2011-15年、十二五)の重要な内容になることが予想される。
▽世界2位に喜びの声
金融危機は中国経済に先進国を超えるチャンスを与えた。同公報によると、昨年の中国のGDPは39兆7983億元に上り、規模だけをみれば、中国はすでに日本を抜いて世界2位の経済体になった。専門家の中には、中国は今後10年以内に米国を抜いて世界一の経済大国になると予測する人もいる。
謝副局長によると、2010年に中国経済が安定的かつ急速に成長したのは、国内・海外の経済環境が非常に複雑だったことを背景として実現したものだ。欧州は債務危機の影響を受けて、経済成長が停滞して先に進まなくなり、米国の失業率も高止まりしている。外部からの大きな圧力に直面して、中国は緩やかな通貨政策と積極的な財政政策を実施し、2009年になると回復傾向に転じた。
同公報によると、2010年末時点の中国の外貨準備は2兆8473億ドルで、前年末比4481億ドル増加した。通年の財政収入は8兆3080億元で同21.3%増加し、固定資産投資は27兆8140億元で同23.8%増加し、社会消費財小売総額は15兆6998億元で同18.3%増加した。