ハンプトン氏は農民の収入増加によって国内需要を牽引することが、中国にとって特に重要だと考えている。ハンプトン氏は中国を訪問したことがあり、今年6月にも再び訪れる予定だ。ハンプトン氏は「私は並行して発展する2つの中国を見た。1つは東部沿海地区および北京や上海などの大都市に代表される中国だ。その近代化水準の高さやインフラの先進性はカナダや米国の一部の都市を上回ってすらいる。もう1つは、相対的に立ち後れた農村と農業に代表される中国だ。中国は人口が多いため、こうした現象の存在ももちろん理解できる。農民の収入を増加させる1つの重要な道は、農業投資を拡大するとともに、農民に補助金を給付することだ」と述べた。
ハンプトン氏は中国経済の持続的な発展を信じ、積極的な見解を持っているが、中国が今後直面する2つの試練についても指摘した。その1つが高齢化だ。ハンプトン氏は「カナダにも同じ問題はあるが、カナダは移民国家なので、直接若い移民を受け入れることで問題を解決できる。だが中国は違う」と指摘した。もう1つの試練は社会安定の確保だ。「中国が発展するには、安定が前提条件となる」。
「人民網日本語版」2011年3月10日