ビル・グロース氏がCEOを務める米債券運用大手パシフィック・インベストメント・マネジメント・カンパニー(PIMCO)の旗艦ファンドである「トータル・リターン・ファンド」は創立以来初めて、米国債・米機関債など米政府関連債券をすべて売却した。
人々から「債券王」と呼ばれるグロース氏は、株価指数が2002年に5000ポイントを下回ることやアメリカが不動産危機に陥ることの予測に成功したことで知られている。グロース氏の選ぶ債券やその他関連分野の投資報告は常に市場からの注目を集めている。
米国債の30年にわたる好況は終わった
英紙ファイナンシャル・タイムズは先般、世界最大の債券ファンドであるパシフィック・インベストメント・マネジメント・カンパニー(PIMCO)のグロース氏はすでに米政府関連債券をすべて売却したと報じた。ファイナンシャル・タイムズは関係者の話を引用し、「アメリカ財政赤字への懸念から、PIMCO傘下のトータル・リターン・ファンドは米政府関連債券をすべて売却した」と伝えた。グロース氏は、アメリカ国債市場の30年にわたる好況は終わったとコメントした。
グロース氏は株価指数が2002年に5000ポイントを下回ると予測したことで有名になった。2007年、債券収益率が持続的に上昇した際には、不動産市場がアメリカ経済の低迷を招くと予測した。
トータル・リターン・ファンドはPIMCO傘下の最も有名なファンドで、資産総額は2370億ドルに達している。同ファンドは1月に米政府関連債券の保有率を12月の22%から12%まで削減していた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月16日