レアメタル、非鉄金属の消費大国である日本で発生した地震により、中国のレアアースを中心とするレアメタル市場やアルミ、銅、鉛、亜鉛を中心とする非鉄金属市場には、悲観的な雰囲気が漂った。
3月15日、中国レアアース学会の林東魯秘書長は記者に対し、「日本は最大のレアアース輸入国である。今回の地震でレアアースの川下産業が影響を受ければ、一時的に日本のレアアース需要が減少してしまう。そのほか、銅、アルミ、鉛などの非鉄金属、特にアルミ電極箔の輸出が影響を受ける」と述べた。
レアアースへの影響
レアメタルの中でも、中国からの輸入が最も多いのがレアアースである。
税関総署のまとめた統計によると、2010年、中国が日本に輸出したレアアース酸化物は輸出全体の約43%を占めた。その内、非正規ルートから輸出されたレアアースは含まれていない。
現在、日本においてレアアースが最も利用されているのは、ガラス、セラミックの分野(研磨剤とガラス触媒)である。他にも、積層セラミックコンデンサ、付借りファイバ通信用の光ファイバ増幅器と光アイソレーター、マイクロ波通信用のマイクロ波フェライトなどに活用されている。
中国レアアース学会によると、日本のレアアース輸入港は主に日本の南西部に集中しており、地震の影響は少ないという。しかし、東芝、ソニー、富士通、キャノンなどは被災地にある半導体工場の操業を停止したため、中国のレアアース輸出には影響が出てきている。