▽飛行機は遅延がネック
民用航空業界では昨年、フライトの定時到着率が近年最低レベルに落ち込んだ。飛行機の遅延は乗客にとっても日常茶飯事となっている。定時に到着する高速鉄道の開通は、北京-上海間のフライトに大きなマイナス影響を及ぼすだろう。
民用航空局の李家祥局長は両会期間中、「現在中国の民用航空が占める空域は全空域のわずか20%であり、これはフライト遅延、定時到着率低下の根本的な原因となっている。空域体制の管理を加速することで、これらの問題を根本的に解決できるだろう」とした。
中国国際航空の黄斌・董事長秘書は、「フライト遅延の問題は解決が待たれている。サービスモデル、運営モデルが最適化できなければ、将来のプレッシャーは増すばかりだ。もし定時到着率の向上が保証でき、さらに搭乗手続きなど各手続きの効率を高めることができれば、飛行機のスピードは高速鉄道よりも速い」と述べる。
一方で、海南航空の呂広偉・董事長秘書は「京滬高速鉄道の開通後、双方向の作用があるだろう。顧客が高速鉄道に流れる一方で、集客作用もある。高速鉄道により人の流れが活発になり、北京と上海の発展が牽引される。これにより、北京-上海間のフライトにも客流が流れ、プラスの影響をもたらす可能性もある」との見方を示す。
あ「人民網日本語版」2011年3月31日