博鰲(ボアオ)アジアフォーラムが初めて発表した「2011年度博鰲アジアフォーラム研究院アジア競争力報告書」では、中国の経済総量はアジアのトップに立ったが、社会の発展は経済発展に比べかなり立ち遅れており、社会発展が急務となっていると指摘された。
報告書の概要は以下の通り。
中国は、労働力・革新の分野でアジア第7位にランクインした。中国の最も重要な競争優位性は、国内外の市場規模、経済総量、労働力・革新力にある。これは、中国企業が規模経済によるメリットを享受していることや人口の多さによるハイテク輸出力の高さを示している。
中国の社会発展が経済発展に比べてかなり立ち遅れている。中国は、この問題の早期解決に向け、次の3点に重点的に取り組む必要がある。
1 商業審査認可効率や商業仲裁効率などの政府の商業行政効率(第22位)
2 インターネット、電力、通信施設などのインフラ力(第14位)
3 医療サービスや交通安全問題などの社会水準の向上(第31位)
報告書では、35のアジア主要経済体を対象に、商業行政効率、インフラ、マクロ経済、社会水準向上、労働力・革新の主要5指標に関する評価が行われた。アジア経済体競争力トップ3は順次、韓国、中国台湾、日本で、中国は第11位。
またアジア企業1万2779社を対象とした、インフラ力、成長力、利潤獲得力、リスク対応力などの各指標に基づく競争力総合ランキングも発表された。中国石油天然気有限公司(ペトロチャイナ)、日本のトヨタ自動車、中国石油化工有限公司(シノペック)が上位3社にランクインした。
「人民網日本語版」2011年4月7日