■先進国と途上国の意思疎通を促進
経済のグローバル化が進行し続ける今日、BRICSを含む途上国と先進国との関係は決して「ゼロサム」ではない。反対に、双方間には立場の隔たりと同時に、互恵・ウィンウィンの一面もある。三亜サミットは先進国と途上国の協調の強化にも機会を提供する。
経済協力開発機構(OECD)のチーフ・エコノミスト、パドアン氏は「BRICS協力体制は重要な革新だ。この体制によって先進国と途上国が国際協力を強化し、発展のために一致協力するようになることを希望する」と指摘する。
インド・デリー大学のタークル氏は「BRICSはすでに基本的な協力システムを築いているが、反西側グループと見られることは望んでいない」と指摘する。
中国国際問題研究所の曲星所長は「BRICSは途上国と主要国との意思疎通の懸け橋、紐帯となって、南北対話、南北協力を強化することができる。BRICSは国際秩序に対して革命的転覆ではなく漸進的改革を行うことで、そのより合理的な方向への発展を促そうとしている」と指摘する。