博鰲(ボアオ)・アジア・フォーラム2011年年次総会が14日、海南島ボアオで開幕する。これまでに各国の政界要人17人が出席を表明しており、参加者は2千人を上回る見通しだ。中国新聞網が伝えた。
フォーラム創立10周年を迎える今年の年次総会では、▽「あまねく広がる成長」(Inclusive Growth)▽新興経済体▽中国をめぐる話題▽中国系実業家と両岸(大陸部と台湾)企業▽核危機にある日本の未来▽フォーラムの10年間の回顧と未来の展望--などに注目が集まっている。
「あまねく広がる」というのは、国際連合がミレニアム開発目標の実施にあたってうちだした重要な理念だ。経済発展の中で出現するさまざまな問題をいかに解決し、貿易・投資の自由化をいかに推進し、長期的な経済発展に向けた社会的基礎をいかに固めていくかは、アジア各国・地域が共同で研究し解決しなければならない重要な課題となっている。
現在、BRICSを代表とする新興経済体の世界経済における台頭と社会経済のモデルチェンジが注目を集めている。世界経済における新興経済体の地位と役割、先進国との新たな経済秩序をいかに打ち立てていくか、内部競争と協力関係が今後どのような発展を見せるのか、今後の試練にいかに直面していくかなどの話題も注目されるところだ。
中国で行われるフォーラムということもあり、ボアオフォーラムではこれまでも中国に関する話題が注目されてきた。今年の年会でも「政策の解読:第12次五カ年計画」、「中国と世界との融合:共存共栄の10年」、「人民元の海外進出:課題とチャンス」など6つの議題が設定された。中国の閣僚級の代表がこれらの議題に即して詳細な説明を行う。
もう一つの注目点は日本だ。年会では「日本の成長潜在力の再認識」という議題が設けられた。また、東日本大震災及びそれに伴う核危機が、アジアないしは世界の経済社会の発展にいかなる影響をもたらすかにも人々の関心が集まっている。
「人民網日本語版」2011年4月14日