▽国際化のスケジュールはまだ立たず
中国人民銀行(中央銀行)はこれまでに何度も、人民元国際化のスケジュールは立っていないと表明しているが、多くの専門家がこれに関する予測を出している。
香港証券取引所の李小加・行政総裁によると、人民元の国際化には10-30年ほどかかり、その道のりは以下の3段階に分けられる。まず、5年から10年の中期段階に、人民元は徐々に広く受けいれられる貿易決済通貨となる。次に10年後からの中長期段階に入り、資本項目の管理が徐々に緩和されるに伴い、人民元はますます重要な国際投資通貨となる。さらに20年後からの長期段階に入ると、人民元は徐々に準備通貨となる。
中国人民銀行通貨政策委員会の李稲葵委員は「中国政府は漸進的な開放、または香港の役割発揮、または上海市場の漸進的な開放という方法をとると思われる。このような方法で人民元を国外でも流通できるようにし、10から15年間経験を積んだ後、人民元は徐々に米ドル、英ポンド、ユーロ、日本円と拮抗できるような国際通貨になっていくだろう」と指摘する。
「人民網日本語版」2011年4月27日