▽中国消費市場の扉を開くのは、新たな消費意識
零点集団の袁岳董事長は「新たな消費周期と新たなビジネスチャンス」と題したスピーチの中で、「20-30歳の若者の消費概念が変化したとは言え、彼らは後先も考えずに浪費しているというわけではない。事実、若者の多くは上の世代よりも賢くお金を使い、より理性的に消費している。中国の消費市場を動かしているのはまさに、彼らの新たな消費概念だ」と指摘した。
中国の大中都市では近年、輸入ぜいたく品が飛ぶように売れている。これも、大量の若い消費者と切っては切れない関係がある。商務部の陳徳銘部長は、「中国発展ハイレベルフォーラム2011年度年次総会」において、「中国のぜいたく品輸入はすでに世界2位となった。これは、生活レベルの向上や、所得増加とも関係があるが、『80後』、『90後』からなる新たな消費者層のブランド品への憧れや興味も、ぜいたく品の売り上げを牽引した」と指摘した。
しかし、2億人以上の新興消費者層を抱える中国の消費市場においても、消費不足は依然として長年の難題となっている。中国社会科学院経済研究所投資・市場研究室の劉勇主任は、「若者の消費意欲は高いが、中国の消費を効果的に牽引できていない。収入に限りがあるため、若者の消費は特定の分野、例えば交際、飲食、流行、ファッションなどの個性消費に限られている」と述べる。
「人民網日本語版」2011年5月13日