京都の宝酒造伏見工場を参観した訪日団 |
「走近日企・感受日本(日本企業に触れ、日本を感じよう)」プロジェクト第8陣の中国人大学生訪日団が5月31日、日本に到着した。北京師範大学、北京航空航天大学、北京科技大学、北京林業大学、外交学院の大学3年生30人からなる訪日団は、10日間の訪問期間中、大阪、京都、静岡、東京などをめぐり、大手日本企業を参観するほか、早稲田大学と静岡県の農園を訪問する予定。週末は日本の一般家庭にホームステイし、日本の企業・社会文化、風土などを存分に体験する。
中国日本商会と中日友好協会が共催する同プロジェクトは、中日国交正常化35周年の2007年に始まった。中国の将来を担う若者に、日本社会と日本の企業文化をより深く理解してもらい、中日両国の国民間、特に青年間の相互理解・サポート・協力を促進することが目的。プロジェクト資金は中国日本商会の加盟企業による、2億円にのぼる寄付金で、これまでに大学生約260人が訪日している。
今回の訪日で注目されるのは、日本が今まさに震災後の復興段階にあるという点だ。同訪問団は東日本大震災後初の中国からの大型訪日団となる。
北京師範大学管理科学専攻の徐丈翌ウんは、初来日の感想を次のように語る。「まず、日本はとても清潔で美しく、都市の色彩が鮮やかで、心が安らぎ、心地よく感じました。次に、日本のサービスはとても行き届いていて、心からの笑顔で接してくれていると感じます。例えば私たちが工場の参観を終えて帰るとき、職員の方々が親切に私たちを見送ってくれ、そのことにとても感動しました。それから、放射性物質漏えい事故について、日本人は深く反省し、そこから教訓を得ようとしているように感じます。彼らは自国の救済に努める一方で、この事故が他国への警鐘となり、同じような悲劇が二度と起こらないことを望んでいます。日本人が身内と他人に対するこのような態度は、プラスの意義があると思います」。(