中国政府網によると、国務院は「都市部住民の養老保険(年金)試行指導意見」を発表し、今年7月1日から都市部住民の年金制度試行をスタートすることを決定した。保険料は10段階に分けられ、加入者が選択できる。新京報が伝えた。
▽10段階の保険料 保険料が高ければ受給額も増加
意見によると、都市部住民年金保険の試行範囲は、新型農村社会年金保険の試行範囲とほぼ同じであり、来年には加入率100%が実現する見通し。満16歳(学生を除く)に達し、従業員基本年金制度への加入条件を満たさない都市部の非就業住民は、戸籍登録地において、自らの意志により都市部住民年金に加入できる。
都市部住民年金保険基金は、主に個人の保険料支払と政府からの補助金から構成される。年金保険料は年100元、200元、300元、400元、500元、600元、700元、800元、900元、1000元の10段階に分けられ、地方政府は実情に即して段階を増やすことも可能。年金加入者は年金保険料を自由選択でき、保険料が高ければ受給額も増加する。
▽年金の支給開始は60歳から
60歳に達した年金加入者は、年金を毎月受給することができる。
都市部住民年金保険制度の実施が始まった時点ですでに60歳以上であり、従業員基本年金制度及び国が規定するその他の年金の受給資格がない加入者は、年金保険料の納付が不要となり、基礎年金を毎月受給することができる。
また、60歳に達するまでの納付年数が15年に満たない加入者は、納付年数が通算15年になるまで継続納付することができる。
60歳に達するまでの納付年数が15年以上になる加入者は、納付年数が通算15年以上あれば受給資格を満たしたとみなされる。
▽保険料の納付が不要な受給者は2千万人以上
現在60歳以上の人口のうち、約2千万人が都市部に住んでいる。基本年金制度が実施されれば、これらの人々は保険料を納付していなくても毎月55元の年金を受け取ることができる。このデータから計算すると、国からの補助金は毎月11億元に上る。さらに60歳以下の人口への補助金を加算すると、毎月の財政投入は20億元前後となる。
「人民網日本語版」2011年6月15日