世界貿易機関(WTO)はこのほど、中国の鉱物資源9種類についての輸出制限をWTO協定違反だとする裁定を発表した。これについて商務部条約法律司の責任者は遺憾の意を表明した。「国際金融報」が伝えた。
WTOは今月5日、米国、欧州、メキシコが提訴していた中国の原材料の輸出制限をめぐる案件について、専門家チームによる報告書を発表。その中で、対象製品に関する中国側の輸出関税措置と輸出割当措置は、中国がWTOに加盟した際の承諾および関連のWTOルールに合致しておらず、また有限な自然資源を保護し、人類の生命・健康を保護するための例外条項の条件を満たしていないとの裁定を下した。
同責任者の指摘によると、中国政府がここ数年来、一部の資源性製品に対して、特に汚染度が高く、エネルギー消費量が多く、資源を消耗する製品に対して管理を強化しているのは、環境の保護と有限な自然資源の保護にとって必要なことだからだ。中国側は、こうした管理措置の実施は国内・海外の鉱物資源を使用する者に一定の影響を与えはするが、WTOが提唱する持続可能な発展目標に合致するものであり、資源型産業の健全な発展を促進する上でプラスになるものと考える。中国はWTOルールに基づいて資源性製品に対する科学的な管理を実施し、公平な競争を維持し、持続可能な発展を促進する方針だ。