慣例では、今年下半期のレアアース輸出割当枠が近く公表されることになっている。この時期に中国国内のいくつかの希土類金属の価格は今年に入って初めて前月比で下落している。
今年、いくつかのレアアース製品価格が2倍以上の値上がりを見せるなど、中国のレアアース価格は驚異的なスピードで高騰していた。
『ウォール・ストリート・ジャーナル』は6日、オーストラリアの鉱業会社ライナスア社提供のデータとして、中国国内市場のいくつかの希土類金属価格が今年初めての前月比下落したと報じた。中でも、ガラスと触媒転化器の製造に使われる酸化セリウムの今月初めの中国国内価格は1キロあたり28ドル64セントで、4月以降最低水準となった。ハイブリッドカー電池の製造に使われる酸化ランタンの価格は4.4%下がり1キロあたり24ドル77セントとなった。また、風力タービンの製造に使われる高強度磁石の酸化ネオジムの価格は2.2%下がり236ドル84セントとなっている。
オーストラリアのレアアース開発業者のAlkane Resources Ltd社のIan Chalmers社長は、中国国内で埋蔵量が最も豊富な数種類の軽レアアース鉱の価格下落は、レアアースの需給が均衡に向かっている可能性を示唆していると指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年7月8日