M&Aが行われた産業の分布をみると、エネルギー産業の取引額が最も多く232億200万ドル、件数は182件に達した。うち中国石油化工株式有限公司、中国石油天然気株式有限公司、中国海洋石油総公司を代表とするエネルギー企業による海外でのM&Aの歩みが加速し、公開された取引金額の上位10件のうち、エネルギー産業の海外M&Aが半数を占めた。
国際M&Aは今まさに発展中だが、成功率は高くなく、70%が何らかの原因によって失敗に帰している。失敗の主な原因は企業が深層レベルでの文化の融合に失敗したことと関係があるとみられる。価値観の衝突、経営理念の不一致、思考方法や行動習慣の隔たりは、M&Aの失敗をもたらす主要因であり、M&Aの「後遺症」を研究する上での重要な要素だ。
これについて企業は戦略的な高見から、文化融合の問題を重視する必要がある。特に中国が海外進出発展戦略を推進し、市場経済に一層とけ込むことを背景として、文化融合の問題に真剣に対処し、これを適切に解決する必要がある。戦略、組織、資産、業務、人員の調整をしっかり行うと同時に、効果的な措置を取って、文化的な差異が企業の発展にもたらすリスクとマイナス影響を防止し、克服しなければならない。
「人民網日本語版」2011年7月18日