2000年以来の価格情勢を踏まえて考えると、このたびの物価上昇は曲がり角に近づいていると判断される。21世紀に入り、中国は3回の物価上昇を経験した。1回目は2003年から04年にかけて、2回目は07年から08年にかけてだ。このたびの物価上昇は3回目で、昨年に始まったものだ。1回目の物価上昇は27カ月続き、2回目は24カ月続き、3回目は現時点で24カ月続いている。よって価格変動周期から考えて、このたびの物価上昇は曲がり角に近づいていると判断できる。
残存効果の急速な落ち込みにより、下半期の価格情勢は上半期よりも楽観的なものになる。
6月のCPI上昇率6.4%のうち、3.7%は残存効果によるものだった。7月には残存効果の影響が0.4ポイント低下して3.3%となり、8-10月は月を追ってさらに低下が進むとみられる。上半期全体の残存効果による影響は3.3%で、下半期全体は1.6ポイント低下の1.7%になることが予想される。現在の情勢分析をふまえると、下半期の物価情勢は上半期よりも楽観的なものになる見込みだ。
今年、ブタの価格が大幅に上昇した主な原因は、供給量の減少と養豚コストの大幅上昇にある。
「人民網日本語版」2011年7月25日