同報告の作成責任者を務めた中国科学院持続可能発展戦略研究チームの牛文元チームリーダー(首席科学者、国務院参事)によると、同ランキングから中国の経済社会発展の地域差が如実にうかがえる。ランキング上位には重慶市を除く直轄市とGDPの「強省」が並んだ。東北3省の順位が好調だったことから、ここ数年の間に旧工業拠点の振興が大きな進歩を遂げたことがうかがえる。一方、中部の省のランキングには目立ったところがなく、より一層の努力が必要だといえる。西部の省のランキングは低く、今後の発展の余地はなお大きいことがわかる。
牛氏の指摘によると、同報告をこのタイミングで発表したのは、人々にGDPを科学的にとらえさせ、GDPをむやみに崇拝することもむやみに放棄することもないようにさせるのが狙いだ。各地方は理性的な高効率、少ない資源利用、少ない環境の犠牲を絶えず追求し、自然コスト、生産コスト、社会コスト、制度的コストを総合的に引き下げることを前提として、質の高いGDPを目指すべきだという。
「人民網日本語版」2011年8月1日