世界2位の産金会社カナダ・ゴールドコープ (Goldcorp Inc) のチャック・ジーンネス最高経営責任者(CEO)はこのほど、米ニューヨークで米金融情報大手ブルームバーグの取材に対し、「中国の金現物需要は年内にインドの金消費量を上回り、世界一の金消費国になる」との見通しを示した。「3、4年前では考えられなかった。中国の旺盛な金現物需要は目を見張るものがある」という。中国経済網が報じた。
チャック氏はインタビューの中で「3、4年前なら中国の金現物需要がインドを上回る可能性があると言っても信じる人はいなかった」とし、「現状をみると、年内にもそうした状況になる」と述べた。
同氏はさらに「債券市場では欧州債務危機や米国のデフォルト(債務不履行)に対する懸念が広まっており、欧米諸国の投資機構は主にこれら金融危機のリスクヘッジのために金を購入している」「それに対し、中国の消費者や投資機構が金を購入する主な目的は中国国内のインフレリスクの回避のためであり、金買い入れを資産の維持・増加のための手段と見なしている」と分析。
花嫁が嫁ぐ際 に「金」を持参する「金」を尊重する文化や伝統を背景として、インドはこれまでずっと世界最大の金現物消費市場だった。インドでは購入した金の大半を(婚礼用の)アクセサリーなどに使っている。金の国際調査機関ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が今年5月に公表したデータによると、中国の金投資需要が第1四半期(1-3月)に去年の同時期と比べて2倍以上の総量90.9トンに達し、インドを抜き世界一の金貨・金の延べ棒市場となった。
「人民網日本語版」2011年8月2日