日産自動車は先週、中国の合弁会社・東風汽車有限公司の新中期経営計画を発表した。日産のゴーン社長は記者会見において、東風日産の自主ブランド「ヴェヌーシア(啓辰)」から電動自動車(EV)を生産・発売することを明確に表明した。これは、日産「リーフ」の輸入、現地生産の計画が頓挫したことを意味する。ヴェヌーシアが純電気自動車を打ち出すというニュースは、ルノーやインフィニティの国産化情報に注目していたメディアにとって「意外な収穫」となった。新中期経営計画によると、ヴェヌーシアは2015年までにEVを含む5車種を投入し、年間約30万台の販売を目指すという。新京報が伝えた。
▽補助金獲得でEVの価格を低下
ゴーン社長は記者会見において、「計画ではリーフを日本から輸入して試験走行を実施するはずだったが、輸入車の場合中国政府からの補助金が得られない。このため、日産のEV戦略はヴェヌーシアに託されることとなった」としている。
日産は2年以上前、中国でのEV普及計画として以下のように定めた。
▽2010年:前期準備期間。主にEVの生産に向けた準備を行う。
▽2011年:輸入・開発段階、武漢などを試行都市とし、25台のEVを提供してモデル走行を実施、輸入販売を行う。
▽2013年:中国国内での生産を実現。CKD生産がメイン。