日本の大手家電メーカー(パナソニック、東芝、日立、ソニー、シャープ、三洋等)がこのほど、2011年度第1四半期決算を発表した。これによると、大手家電メーカーが全体的に業績不振に陥り、日本製造業の景況感が低迷している。その主な原因は、需要の疲弊や震災の影響とされる。中国家電網が報じた。
パナソニックが発表した2011年度第1四半期(4~6月)決算によると、第1四半期の連結純損益は304億円の赤字となった。また同時に公表された三洋電機の経営状況によると、同社は全体で140億円の赤字を計上した。
東芝、日立、ソニー、シャープも利益低下を免れなかった。2011年度第1四半期(4~6月)決算によると、東芝の営業利益は、前年同期比87.8%減の41億2000万円となった。日立の第1四半期の営業利益は、同96.6%減の29億3000万円にとどまった。ソニーの第1四半期の赤字は155億円に達し、シャープの営業利益は同84.4%減となった。
上述した企業の業績不振の原因は、東日本大震災による日本家電メーカーへの深刻な打撃と見られる。パナソニックは、「震災の影響で販売量が減少した」と表明し、その他にも価格競争の激化や原材料価格の高騰等をあげた。ソニーは、「震災と津波により、当社の業務に悪影響がもたらされた」、東芝は「震災の影響で、電子部品に対する投資が回収不可となり、莫大な損失が生まれた」とした。
地震も業績不振の原因の一つであるが、市場需要の疲弊も痛手となった。ソニーとシャープが赤字を計上したもう一つの原因は、「テレビ需要の疲弊による影響」であった。シャープは最先端の液晶パネル工場を数週間停止し、ソニーは第1四半期決算の中で本年度の業績予想を下方修正した。投資銀行のシティグループの江沢厚太アナリストは、「経済の衰退、特に欧米経済の衰退が、テレビ価格の低下の主な原因である。これにより製造メーカーの供給過剰が更に悪化するだろう」と指摘した。