業界関係者の大多数が円高で萎縮しているが、本当の闘士が出てくれば、現在の円高は優勢化する理想的なチャンスといえるのではないだろうか。日本の自動車メーカー大手は近年新興市場へ参入し始めており、円高の影響は以前ほど重大ではないだろう。しかも、現在は資源の購入、海外企業買収のまたとないチャンスだ。円高もそうみるとあながち悪いことではない。トヨタは積極的に部品のユニバーサリゼーションを進めているし、日産も海外市場で積極的に生産能力拡大のための投資を行っている。日産は中国における合資企業である東風日産に500億人民元の生産能力拡大のための投資を発表したばかりだ。東風汽車有限公司の中村公泰CEOは「広東省花都、河南省鄭州にエンジン工場の新設を決定し、部品サプライヤーのローカリゼーションの割合を向上させていく予定である。」と表明している。
日本の自動車メーカー協会が最近発表したデータによれば、今年第二四半期の日本自動車メーカー海外工場での生産台数合計は371.46万台で、同期比14.9%の増加だった。——うち、アジアの生産台数は最も多く208.37万台で、同期比25%の増加だった。この点からも、日本自動車メーカーの利益が受ける影響は暫定的なもので、生産拠点を海外に移転しようとする傾向はその競争価値を反映したものといえよう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年8月5日