オーストラリアメディアは9月6日、「米国の国会議員による債務危機の解決に向けた瀬戸際政策にあざ笑わずにはいられない」とする文章を掲載した。欧州の公的債務は、ユーロ圏に解体の危機をもたらしている。オーストラリアでは、国の運命に関わる炭素税制度について率直な討論はできないようだ。私たちは胸に手を当てて「民主メカニズムの機能は万全か。これらはロシアを未曾有の速さで変化する複雑な世界に適応させられるか」と自問する必要がある。
中国の経済成長は4億人を貧困から救っただけでなく、指導者に世界の金融における影響力を持たせた。さらに「中国モデル」は、高成長、安定、生活水準の向上に夢中な発展途上国の指導者を憧れさせた。「中国モデル」は中国の最も深い意味を持つ言葉になるに違いない。「脅威を受けるのは西側の軍事や経済でなく、その世界観、価値観、影響力だ」と言われるのも納得できる。
要するに、中国共産党の主導権は、経済成長を通じた国民の生活水準の改善で決まる。これには安定維持が何よりも大事だ。中国経済が輸出に依存しなくなる前に、人民元の大幅な上昇は中国の成長をぶち壊し、大規模な政治と経済の動揺を起こすことになる。これは世界経済の破壊にもつながる。よって、中国と西側には確かに競争関係が存在する。しかし、互いにもつれ合うという現実は、私たちに協力せざるを得ない状況にしている。