『綱要』では、次のことが明確にされた。
効率的且つインテリジェント化された大型逆浸透・低温・多効果海水淡水化技術のプラントを開発し、島での利用に適したマルチエネルギーカップリング型海水淡水化装置を推進し、重点の島でモデルプロジェクトを建設する。
膜蒸留、正浸透などの海水淡水化新技術と設備の研究・開発を進め、海水淡水化の「オリジナル化」と「規模拡大」を加速させる。産業技術の経済的・政策的モデル事業の展開、海水淡水化技術の産業化プロジェクトの実施を方針とし、沿岸部の都市、島における大規模な海水淡水化関連の産業化モデルプロジェクトを奨励、支援し、海洋ハイテク産業パークの建設を促進する。
『綱要』ではまた、海水利用に関する戦略的研究を行い、産業戦略ロードマップを策定し、淡水化された水の分類別利用基準の制定について検討することも強調された。
事実、淡水資源不足の問題の深刻化に伴い、中国は海水の利用をますます重視するようになっている。現在、科学技術部は『十二・五海水淡水化科学技術発展専門計画』の策定に取り組んでる最中である。産業化促進に関しては、発展改革委員会(発改委)11の部・委員会と共同で『海水淡水化産業発展の加速化に関する意見』を検討中であり、年内に国務院の名義で公布される見通し。発改委は同時に、「十二・五」の海水淡水化産業の発展に関する専門計画を発表することになっている。
アナリストは、上述の政策が相前後して公布、実施されることにより、中国の海水淡水化産業発展の構図も次第に明確になり、その将来性は期待できると指摘する。