人民元の対ユーロ基準値が20日、1ユーロ=8.7084元の高水準となり、2年ぶりに元高記録を更新した。過去2週間で元の対ユーロレートは3千ベーシスポイント(bp)上昇した。「国際金融報」が伝えた。
元の対ユーロレートが前回大幅に上昇したのは、3年前の金融危機発生直後のことだった。2008年9月からの約40取引日の間に、元の対ユーロ基準値は1ユーロあたり10.0元の大台、9.0元の大台を次々に突破し、一時は8.5元という歴史的な元高水準に到達した。約2カ月間の上昇幅は1万5千bpを超えた。
だが前回の上昇と今回の上昇とには明らかな相違点がある。前回は「来るのも去るのも速い」上昇ペースだった。今回の欧州債務危機の「患者」はユーロ圏そのものであり、危機に対処するための「よい処方箋」がないため、今回のユーロの継続的な下落から、楽観視を許さない未来のユーロ圏経済の様子がありありと想像される。