◆対中輸出制限による貿易赤字
米国は1949年、中国に対して「輸出管理条例」を制定してから現在に至るまで、中国に対する輸出制限を真の意味で緩和したことがない。人民銀行の同報告書によると、米国の輸出制限こそが、中国と米国の貿易バランスの不均衡を引き起こす主な原因である。米国は世界でトップクラスの技術を持つ国家であり、ハイテク製品の競争力が中国を上回っている。本来ならばこの強みを活かすことができるはずだ。しかし米国は冷戦時代の思考を続け、安全を理由に、中国へのハイテク製品輸出に対してさまざまな制限措置を講じている。貿易バランス問題の最大の解決策は、中国への輸出を拡大し、中国からの輸入制限を解除することである。
同報告は、「今、米国が面する貿易赤字は以前貿易バランス不均衡の続きである。米国が実際に直面しているのは、中国から輸入するか、それとも他の国家から輸入するかの問題である。マクロ政策と構造調整を行わずして、為替レートのみにより国際収支の調整を行うことはできない」と指摘した。
米国人のとどまるところを知らない消費意欲もまた、中米の貿易バランスの不均衡を招いている。専門家は、「米国人は支出超過の消費を好む傾向があり、米国政府も対外的に戦争を仕掛けグローバル進出を行っている。これにより米国の消費品・公共財の需要が無限の拡大を必要とし、輸入により供給不足を補わなければならない。こうして中国からの輸入が増加しているのだ」と述べた。
「人民網日本語版」2011年10月18日