原発事故が起きてから誰もが道に迷っていると、針生信夫さんは感じている。みんな心配しているが、知識が足りないことから、何を心配すべきなのかがわからないのだ。「震災後しばらく、街の放射能を測定するガイガーカウンターの供給が需要に追い付かなかった。最近、中国の最新ガイガーカウンターが発売されたが、1台130万円もする」。
針生さんは言う。日本人はデータに敏感だ。いったん高い数字が検出されると、すぐに不信感が高まる。震災後約9か月後に行われた全国消費者アンケートでは、80%近い人が被災地の食品に対して懸念を感じていた。
日本復興の頼りは中国
現在、復興に取り組む日本が頼りにしているのは、政界、ビジネス界を問わず、最大の貿易相手国である中国だ。ベテランジャーナリストの船橋洋一氏は、国内需要だけでは復興を遂げられない日本にとって、中国との関係を強化、発展させることが「3・11」後の日本復興のカギだと述べる。
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