貿易競争力指数のバランスからいうと、ローテク製品の優位に比べ、ハイテク製品の競争力ではまだまだ劣っている。中国の製品を技術内容で高・中・低の三種類に分類すると、市場占有率、貿易競争力指数から見ても、共に中程度の製品が最も競争力に欠けている。中国の製品のうち、中程度の技術内容を含む製品の競争力がもっとも脆弱といえる。
また、中国のサービス業の競争力とアメリカの差ははっきりしている。成長過程から見ると中国のサービス業の輸出市場占有率は緩やかに上昇しているものの、2010年までの中国のサービス業輸出の世界における占有率は5%と、日本、ドイツ、フランスとほぼ変わらず、3%を超えたインド、他の1%にも満たない発展途上国を大きく突き放しているものの、アメリカとは非常に大きな較差がある。
サービス輸出における重要な位置を占める業界の競争力が下がっている分野として、交通、観光、建築、コンピュータ・データ関連が中国の輸出で比較的大きな比率を占め、交通、観光を合わせると輸出全体の50%以上を占める。貿易競争力にやや陰りが見えるのは、コンピュータ・データ関連は全体的には上向きではあるが、世界金融危機の影響を大きく受けている。コンピュータ・データ関連業界の貿易競争での上場の勢いは2009年に頭打ちになり、保険、経営コンサルもやや上向きではあるものの、極端に競争力に欠けている分野である。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年12月13日