◆中国、アップグレードを奨励
中国商務部と中国国家発展改革委員会が先ごろ発表した「外商投資産業指導目録」によると、2012年1月30日より、中国政府は外国企業の自動車製造に対する投資の奨励をストップする。欧米メディアは敏感に反応し、外国自動車メーカーがさらに厳しい市場競争にさらされることを懸念している。コリアー教授は、「中国が国内自動車メーカーを支援する政策は理解できる。その一方で、外国自動車メーカーは中国で雇用機会を創出し、技術者を育成し、産業チェーンのアップグレードを促す」と指摘した。
フンボルト大学マネジメント学院のSchwalbach院長は6日、中国政府の新たな政策は、外国自動車メーカーに対して深刻な影響を与えることはないと述べた。「長期的に見ると、新政策により外国自動車メーカーの戦略調整が促される。これにより将来的に、中国での自動車製造台数が増加し、部品サプライチェーンの発展が推進されるだろう」。
独週刊誌「デア・シュピーゲル」は、「中国政府は政策調整により、外国メーカーが電気自動車等の分野について、中国で提携を行うよう促そうとしている」とする記事を紹介した。フォルクスワーゲンは今後4年間で中国に140億ユーロ(約1兆3600億円)を投じ、代替エネルギー技術の開発に充てる。同社は、投資計画に変更がないことを表明した。昨年7月、アウディとメルセデス・ベンツもまた、中国で設計センターを建設することを発表した。BMWのグローバル研究開発センターも建設を計画中だ。アラブ首長国連邦の英字紙「ナショナル」は、「中国に対する研究開発投資は、2011年に世界の12.3%を占めた。これは中国がイノベーション拠点となりつつあることを示すものだ」と指摘した。
「人民網日本語版」2011年1月9日