2012年に入り人民元対ドル相場は、4日連続で平均と終値が下落している。1月9日、人民元は1ドル6.3236元で、昨年12月22日以来の低いレートとなった。最近の高値は1月4日の6.3001元で、こちらは2005年の為替制度改革以来の最高値だった。
為替変動幅に関する中央銀行・周小川総裁による最近の言動は、今後の人民元の変動幅がさらに大きくなることを示唆させる。これに対して同氏は、現状における人民元の変動幅はプラスマイナス0.5%に過ぎす、今後資本の流入出が相対的に均衡していくにしたがい、為替の変動幅に関する条件も成熟していくとの見方を示す。
為替相場の変動幅はより自由度を増すべきであり、市場の需給関係と市場参加者による取引で決めるべきだとの見解を示した。さらに、変動幅の拡大は必ずしも為替相場の平均が一方向に偏って推移することを意味するものではないと付け加えた。
UBS証券の主席アナリスト、汪涛氏は記者の取材に対し、今後も中国為替政策は穏やかなものとなるとの見方を示す。2012年の人民元対ドル相場はやや上昇基調となり、2012年末には1ドル6.15元前後で上昇率は3~4%。名目実効為替レートの上昇率はさらに高くなると同氏は予測する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年1月12日