中国証券監督管理委員会(証監会)は10日、投資家の利益を保護するために投資家保護局を正式に発足させたことを明らかにした。すでに関連業務を執り行っているという。「人民日報」海外版が伝えた。
投資家は資本市場の源であり、土台だ。現在、中国ではさまざまなタイプの機関投資家が登場し、機関投資家が保有するA株(流通株、以下同じ)の時価総額がA株の時価総額全体に占める割合は70%を超えている。だが中国はなお個人投資家が市場の中心であり、投資家は、特に中小規模の投資家は専門的な知識が不足し、リスクへの意識が低く、リスク受け入れ能力は弱く、情報の取得や専門的な能力の面で劣勢にあって、その権利が侵害されやすい。
このため投資家の保護を業務とする投資保護局が機に乗じて発足した。同局は証券先物市場における投資家保護の計画実施、組織的指導、監督チェック、審査評価に責任を負う。主な職務は▽証券先物市場における投資家保護の政策法規を策定すること▽証券先物市場の監督管理政策の制定と執行における投資家保護の必要性と有効性に対する評価に責任を負うこと▽投資家へのサービス・教育・保護メカニズムの構築や改善を調整推進すること▽投資家の苦情受け付け制度を検討し、投資家が権利を侵害された場合に法律に基づいて救済する制度の構築や改善を推進すること▽規定に基づいて投資家を監督し、その基金の管理や運用を保護すること▽機関投資家を監督してこれを保護する国内・海外の交流活動や協力活動を組織し、これに参与すること、などだ。
あるデータによると、2011年末現在、中国国内の株式市場は、米国、日本に次ぐ世界3位の株式市場だ。株式投資家の規模や数は世界最大で、口座開設数は1億6500万件に上る。うち機関投資家は約70万件にとどまり、個人投資家は約1億6400万件で全体の99.6%を占める。
「人民網日本語版」2012年1月11日