先進国が不況に陥っている中、新興国は世界経済が回復を実現する主なよりどころとなっている。特に、債務危機が深刻化しているユーロ圏は、中国をはじめとする新興市場への依存を強めている。ところが、近ごろ発表された経済データを見ると、新興国の成長率は大幅に鈍化し、世界経済の見通しはさらに悲観的になると見られる。
2011年12月の中国の輸入は前年比11.8%増で、11月の伸び率22.1%を大幅に下回っただけでなく、市場各方面の予想より低い伸びとなった。世界2位の輸入国で、多くの大口商品を輸入する国である中国の需要鈍化は、世界的な連鎖反応を引き起こし、世界の景気後退に拍車をかけるだけでなく、市場の自信にも大きな影響を及ぼす。
中国を除く新興国も楽観視できない状況だ。インドのシン首相は先日、今年のインドの経済成長率は昨年の8.5%を大幅に下回る7%にとどまるとの見通しを示している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年1月12日