中国マクロ経済学会の王建事務局長は、「中国経済は今年と来年、減速するが、2013年以降は9%台の高成長軌道に戻る見込みだ」との見方を示した。
王建事務局長は中国証券報のインタビューで、「マネーサプライをみると、2011年11月末時点のM2の伸びは12.7%に下落。M1も7.8%に下がり、M2との差は4.9ポイントに拡大した。中国の過去30年の経済運営状況から、M1の伸びがM2を下回った場合に、例外なく経済が減速することが分かっている。中国経済はここ3年、減速の傾向が現れており、今年と来年もそれが続く見込みである」と述べた。
そのほか、王建事務局長は、預金の伸びが昨年7月から減少している状況にも注意が必要であるとした。これは銀行の資金が流出し、多くの中小企業が銀行から融資を受けられず、高利貸しに頼らざるを得なくなっていることを示しているという。今年第1四半期に中小企業の倒産が相次ぎ、中国経済が一気に冷え込む可能性も高い。