中国国家統計局が17日に発表したマクロ経済指標によると、2011年の中国の国内総生産(GDP)は47兆1564億元で、前年比9.2%の増加となった。GDP成長率は四半期ごとに鈍化し、第4四半期は8.9%に縮小したが、過度に懸念する必要はない。マクロ政策が効果を発揮し始め、中国経済が軟着陸に向かう様々な兆しが現れている。
以下の点から、中国経済は軟着陸すると予想される。
1. 欧米の債務危機が悪化する中で、中国経済は貿易と投資の伸び率低下を抑え、比較的速い伸びを維持することができる。また、物価上昇率を5.4%以下に抑えることは実に難しい。
2. 経済成長率の鈍化はマクロ調整の予期と一致するものである。国際金融危機の発生後、中国政府は成長モデルの転換と経済構造の調整に力を入れ、それが輸出と投資の伸びに影響が及ぶことは避けられない。また、この2つは中国の経済成長率を鈍化させる主な原因でもある。
3. 中国経済の持続的成長を促す内因的な原動力が未だに存在することに目を向けるべきである。まず、中国の都市化、工業化にはまだ時間がかかり、投資の伸びを高水準に保つことができる。さらに、内需に中国経済をけん引する大きな潜在力がある。中国が社会保障制度の改善、国民の所得水準の向上、内需という強いけん引力の発揮に絶えず取り組めば、経済をけん引する巨大な効果が現れるに違いない。